のりにもたくさんの種類があることはご存知でしょうか?
私たちがよく食べる、おにぎりや巻き寿司ののりとは形も色も違う、
でも「のり」と名前の付く「あおさのり」とは何なのでしょうか?
お味噌汁、卵焼きなど料理へ少し足すだけで香りと見た目が豊かになる「あおさのり」
みなさんの食卓にもきっと並んだことがあるでしょう。
今回はそんな「あおさのり」についてのお話です。
あおさのりと三重県
実は私たちが「あおさのり」と呼んでいるものには「あおさ」と「ヒトエグサ」が存在します。
これは、「ヒトエグサ」が地域によって「あおさ」と呼ばれているからなんです。
そしてこの「あおさ(ヒトエグサ)」の日本一の生産量を誇るのが、のりもものある三重県。なんと、あおさのりの生産量の約60~70%は三重県産です。
三重県であおさのりがよく採れる理由には、リアス式海岸の地形が関係しています。
このリアス式海岸は、海岸が複雑に入り組んでいることで波が緩やかな事から、あおさのりの生産にとても適しています。
さらに、一級河川の宮川や木曽三河から流れ込む、栄養豊富な水質もあおさのりの生育の味方をしてくれます。
三重県のリアス海岸といえば、志摩の英虞湾が観光名所として有名ですが、あおさのりの漁場は志摩だけでなく、三重県の真ん中あたりに属する松阪市~南の紀北町まで広く養殖されています。これが、三重県が生産量1位になっている要因かもしれませんね。
「あおさのり」と「青のり」の違い
あおさのりと、よく似ている「青のり」。
ともに磯の香りと緑色が特徴ですが、これもまた別物です。
先に記載した通り、あおさのりの一番の産地は三重県です。
そして、青のりの主な産地は愛媛県、徳島県などです。
あおさのりと青のりの主な違いはこちら。
あおさのり・・・ 加工後がフレーク状、比較的安価で手にとりやすい、鮮やかな緑色
青のり・・・ 加工後が粉末状、香りが特に強く高級品とされる、濃い青緑色
などが挙げられます。
青のりは高級品のため、実は青のり味のお菓子にあおさのりが含まれていることは珍しくないんです。さらに、青のりの中でも「すじ青のり」や「うすば青のり」など、また分類分けされます。
「すじ青のり」は青のりの中でも特に香り高く、高級品とされています。
ただ、すじ青のりの一大産地である高知の四万十川でも、海と同じように年々収穫量が減少傾向にあります。
こういった背景からも、わたしたちにできる環境問題への対策を考えていく必要がありますね。
まとめ
のりって、とっても奥深いですよね。
のりを知っていくと、食の楽しみがきっと広がります。
今回はご紹介できませんでしたが、のりももの人気商品「のりふりふり」に使用されている「焼きばらのり」も、あおさのりのような形状をしています。
「ばらのり」のりのお話はまた別の機会に。
環境の変化の中で、安定した収穫を未来に繋いでいく。
「100年先にのりをつなげる」
のりもものミッションを実行していくためにも、
まだまだのりの魅力をどんどん発信していきます。